クルマのローンがある!住宅ローン借りられるの?

住宅ローンに車のローンや家具のお金を混ぜたい・・・できる?

「頭金がたりない」
「車のローンがまだあるので住宅ローン借りなれるのか不安」

といったお金に関する悩みを抱えている人は多いと思います。そのような悩みを抱えていると、「新しいマイホームで車のローンを住宅ローンに組み込めないか?」と考えますよね。

住宅ローンの金利が高い時代であれば、お勧めできませんね。

たしかに、住宅ローンの金利が2%で、それらの費用のために300万円多く住宅ローンを借りて、その300万円を35年かけて返済すると最終的に400万円以上返済する必要があります。

ところが、住宅ローンの金利が0.4%であれば、300万円多く住宅ローンを借りて、35年かけて返済する合計の金額は320万円程度です。

長年かけて20万円ぐらい利息が増える程度であれば、それほどの負担ではないですし、300万円を用意するために、貯金や年収が少なくて養育費もかかる若い時代に節約するぐらいなら、長い年かけてゆっくりと20万円の利息を払った方が豊かな人生になると考えるのは合理的とも言えます。

それでは、住宅ローンに車のローンを組み込む方法を紹介します。
(紹介するのは、違法行為でもなければ、裏技でもなんでもありません。金融機関が正式に提供しているサービスや商品を使った解決方法です)

結論
なんでもかんでも住宅ローンに入れて借りることはもちろんできません。基本的にカードローンやクレジットカード・自動車ローンを住宅ローンで借り換えるようなことはできませんが、住宅ローンを利用するときに他の借入をおまとめできる専用の商品を提供している金融機関があります。

クルマのローンと住宅ローン、得なのはどっち?

 ところで、クルマのローンを住宅ローンに組み込んだ場合と、クルマのローンをそのまま払い続けた場合とでは、どちらが得なのか?という疑問もあると思います。

 住宅ローンの金利のほうがクルマのローンの金利よりも低い場合がほとんどなので、クルマのロ−ンを住宅ローンに混ぜたほうが得な気がしますが、果たして本当にそうなのか?

[試算してみましょう!]

クルマのローンが300万円、7年ローン(84回払い)・金利2.0%
毎月の支払いは→38,302円(ボーナス払い無し)
支払い完了までの利息は…217,351円支払うことになります。

では、この300万円を住宅ローンに組み込んだらどうなるでしょうか?
住宅ローンの条件は40年返済、金利は地銀の0.85%(2023年7月金利)だとします。
毎月の支払いは→7,375円(ボーナス払い無し)
支払い完了までの利息は…539,663円支払うことになります。

その利息の差は…
クルマローン=217,351円
住宅ローンに組み込む=539,663円
差額=322,312円
住宅ローンの金利のほうが低いですが、返済期間が長いのでその分、利息負担が増えることは理解してくださいね。

クルマのローンの借入期間は10年ぐらいが多いですが、住宅ローン最長で40年です🕓

実は住宅ローンに組み込んだほうがをする?

このようにクルマのローンや家具や家電を買うお金を住宅ローンに組み込むと余分なお金(金利)を支払うようになります。つまり、トータルで考えるとお金を損するということです。
それでも、なぜ住宅ローンに他の借り入れをまとめたいかというと・・・

なぜ?➊
1つ目はマイホームを持つという目的です。
例えば、工務店などから事前に200万円を受け取って、そのお金でクルマのローンを返済。その後、実際は3,000万円の工事代金を3,200万円に水増しして住宅ローンの借り入れ書類を作成して金融機関に提出。クルマのローンは完済していることもあり、3,200万円の住宅ローンの審査も無事に通過。結果的に、クルマのローンは無くなり、住宅ローンに一本化される、というようなやり方です。(※住宅価格を水増しして車のローンをまとめるのは違法行為です。大手であれば懲戒処分)
クルマのローンが無くなったことで、住宅ローンの審査が通りやすくなり、夢のマイホームを持てる確率が高まるということです。


クルマの返済を待ってマイホームを購入するという考えでは、「時間」という貴重な財産を失ってしまいます。

お金より貴重な「時間」を優先にするために、私的には組み込むことをお勧めしますね。

なぜ?➋
2つ目は住宅ローン借り入れ後にゆとりある生活をおくるためです。
住宅ローンを借りるとすぐに毎月10万円の住宅ローンの返済がスタートします。そこで5万円のクルマのローンが残っていたら、家と自動車の2つで15万円の返済が必要です。先ほどのシミュレーションの通り、住宅ローンに一本化するとゆっくり返済できるので毎月の返済額が大きく増えることはありません。

つまり、月々の家計・生活には当然ゆとりが出てきます。手元資金に余裕ができれば欲しいものを買うこともできるし、心にも余裕がでるわけです。

なぜ?❸
3つ目が住宅ローンの希望金額を借りられるようにするためです。
住宅ローンの審査では「年間返済負担率」でこの人にいくら融資できるのかが計算されます。この年間返済負担率には「自動車ローン」「カードローン」「フリーローン」など住宅ローン以外の年間の返済金額も加味されます。
例えば、年収400万円の人に返済負担率30%まで貸してくれる銀行があったとします。
住宅ローン以外の借り入れが無ければ「住宅ローン:月10万円×12か月=120万円」まで借りることができるので、30年返済なら×30年で3,600万円の総返済額になるぐらいまでであれば住宅ローンを契約できる可能性があるわけです。

 ところが、自動車ローンで月3万円の返済があると「自動車ローン:月3万円×12か月=36万円」+「住宅ローン:7万円×12か月=84万円」までしか借りられないので、同じ30年返済でも2,520万円の総返済額になるぐらいまでしか借りられないことになります。

この差は大きいです!
購入できる家や土地の水準がかなり違ってきます。

なぜ?❹
4つ目に繰り上げ返済などを行うことで自動車ローン分を早期に繰り上げ返済するというケース。

数年後に一時的な収入がある、貯蓄に返済する目途がつくなどのケースが考えられます。
こうすることで金利は低くなる一方で返済期間が長くなることで総支払の金利負担が増えてしまうというデメリットを回避できます。

皆さん、いかがでしたか?

この仕事に携わっているから分かりますが、「マイホーム購入する前にはクルマのローンを組まない」。これが常識なのですが、一般の方はご存じないですもんね。仕方がないです。
経験上、8割近くの方がクルマのローンがあります。そんな時でも安心してください。
クルマのローンがあってもマイホームは購入できます🏡