日本経済新聞(6/15)
日銀、量的引き締め長期戦 円安・金利影響両にらみ 来月利上げ「あり得る」 - 日本経済新聞
日銀が異次元緩和の解除から3カ月で、国債買い入れの減額方針を決めた。金利に加えて、今夏以降は保有国債の残高縮小に着手し、事実上の量的引き締め(QT)局面に入る。日銀は国債市場で過半を保有しており、長期戦は避けられない。(1面参照)
日銀が異次元緩和の解除から3カ月で、国債買い入れの減額方針を決めた。金利に加えて、今夏以降は保有国債の残高縮小に着手し、事実上の量的引き締め(QT)局面に入る。
日銀に早期減額着手を促した一因は円安だった。円相場は3月会合以前は1ドル=140円台後半で推移していたが、3月会合の記者会見で植田総裁が「当面、緩和的な金融環境が継続する」と強調し、円安が進行。4月会合時は円安が基調的な物価上昇率に「今のところ大きな影響を与えているということではない」などと述べたことが円安軽視と受け止められ、4月末には一時1ドル=160円台まで円安が進んだ。
植田総裁は5月7日に岸田文雄首相と面会後、円安について「政策運営上、十分注視をしていく」と述べ、それまでの発言を軌道修正した。官邸は日銀の判断を尊重しつつも、円安への危機感を伝えたとみられる…